医療保険には様々な種類があります。一般的な医療保険はケガや病気で入院した際に1日あたりの給付金が出ます。多くの場合、手術をした際にも手術給付金が出るようになっています。
医療保険に限らず、保険には保障期間が決められています。定期タイプは「加入から10年間」や「60歳まで」といったように保険期間を定めて、その期間内の入院や手術のみを保障します。一方、終身タイプは死ぬまでずっと保障されるタイプです。入院する確率は高齢になればなる程高くなるため、終身タイプを選びたいところですが、保険料は定期タイプに比べて高くなります。また、終身保障タイプであっても保険料の支払いによって2つに分かれます。保険料の払い込みが一生涯必要なものは保険料が比較的安く設定されており、ある年齢まで支払えば保障だけが続くタイプは保険料が高く設定されています。
女性特有の病気に対して、入院給付金に上乗せされる特約があります。正常分娩を除く妊娠出産関係の入院にも給付金が出ます。また女性特有の病気ではなくても、がんに関する入院でも給付されるという特徴があります。
いわゆる成人病で入院した場合に入院給付金に上乗せされる特約です。がんはもちろん、急性心筋梗塞・脳卒中・肝硬変・慢性腎不全・糖尿病・高血圧性疾患などの病気が対象となります。
がん入院特約やがん保険はがんに特化された保険です。入院日数が無制限であることが多くなっています。入院しなかった場合でもがんと診断確定されたり、退院時に給付されるものもあります。
入院後の通院に対して給付されるものがほとんどですが、がんに関する通院の場合は入院がなくても給付される通院特約もあります。保険の不払い・未払いが問題となった時期がありますが、この特約による給付漏れが多発していたため、販売停止にした保険会社もあります。
先進医療とは厚生労働大臣が定めた高度な医療技術を用いた療養のことです。同じ医療技術であっても特定の医療機関で行われないと先進医療とはならない点に注意です。給付事例が少ないこともあり、保険料も100円程度と非常に安価です。
日本の医療保険制度には高額療養費制度というものがあります。これは医療機関などで支払った医療費が1カ月で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。70歳未満であれば、1カ月に支払った医療費の自己負担額のうち「80,100円+(10割相当医療費-26万7,000円)×1%」以上の金額が払い戻されることになります。
高額になった医療費には払い戻しがあることから、入院時の負担として必要な資金は高額でない場合もあります。ただし、病院に支払うだけが入院時の出費ではありません。家族が病院まで何回も往復する交通費であったり、入院時に必要な衣服の購入など、予想外に出費がかさむことがあります。
また、公的な介護保険は現物支給といって現金ではなく訪問介護などのサービスによる保険給付となっています。介護に対する自己負担は比較的大きくなることも知っておくと良いですね。